iACD(国際コンテンポラリー歯科学会)は、世界の歯科医学の専門家による、文化依存型医療サービスの相互理解のための学術的プラットフォームです。当学会は、口腔の健康促進に寄与する、アジア太平洋地域を中心に世界中の研究者、臨床家、その他の業界専門家により構成される学術コミュニティであり、その新たな出会いの場です。
東洋発の歯科の専門家による革新は、言語の障壁により、必ずしも世界で広く共有されてきませんでした。 当学会は科学的、言語的、さらには文化的にも包括的に議論を展開することが重要であると考えます。アジア太平洋地域の言語翻訳の専門家と連携することで、学者や臨床家が自身の研究をそれぞれの言語的、文化的文脈に沿って発表しながらも、より広く共有される環境を整えることで、口腔衛生の教育・学術機関としては初めて、東洋から西洋への知の流れを構築します。
当学会は、優れた先進的な歯科医師は、歯科治療のみならず、歯科的ケアと全身の健康の関係を深く理解し臨実そうあると考えています。現行の研究において、歯周病は、糖尿病、心臓病、そしてアレルギー患者の健康に有害な因子となることが示唆されています。加えて、口腔の健全は患者の口腔以外の手術後の感染症罹患のリスクを減らすことも明らかになっています。また、咀嚼機能が脳機能に及ぼす影響についても研究が進められています。
当会の使命は、口腔ケアと長期の全身の健康の改善を手助けし患者のQOLを高めたいと願う歯科医のために、学際的な口腔衛生教育と学術研究のプラットフォームを提供することです。
iACDの創設議長は世界的に著名な歯周病専門医で、元米国歯周病学会(AAP)会長で「歯肉退縮の分類」の提唱者でもあるPreston D. Miller氏です。また、iACDの初代国際会長には、米国歯科学会の元科学評議委員長であり、現在FDAの歯科材料パネル委員長を務めるJon B. Suzuki氏が就任しました。